前回、ハラスメントや
コンプライアンス違反、
不祥事を起こさないために
「心理的安全性」を高めましょう、
というお話をしました。
今回は上意下達の組織が多い中で、
どのように取り入れるのかをお話します。
「心理的安全性」とは、
組織の中で誰もが
気兼ねなく意見を述べられ、
自分らしくいられる環境を指します。
「うちの職場はみんな和気藹々
楽しくやっているよ」と思った方、
一度現実をきちんと捉え直しましょう。
心理的安全性とは
互いに「空気を読んで」仲の良い状態を維持する
日本的な職場環境のことではありません。
むしろ「空気を読まない発言」にも
拒絶反応やマイナスの評価を下さない雰囲気、
暗黙の了解によって安心できる空間をつくることこそが
心理的安全性の本質です。
心理的安全性のある職場環境の
お手本として挙げられるのが
ネットフリックス社。
そこで活用されているのが
「フィードバック」です。
コーチングスキルの1つでもある
フィードバックは事実の指摘です。
誰がどう見ても明白な事を
具体的に、シンプルに、
気がついたその場で伝えます。
ネガティブなことは
その人の課題として
フィードバックするといいでしょう。
ネットフリックス社は
「4A」というガイドラインのもと、
社員が「お互いに対して
率直なフィードバックを与え合」って
いるそうです。
Aim to assist:相手を助けようという気持ちで
Actionable:行動変化を促す
Appreciate:感謝する
Accept or discard:取捨選択
●フィードバックは
前向きな意図をもって行う。
●自分のイライラを吐き出すため、
意図的に相手を傷つけるため、
自分の立場を強くするための
フィードバックはNG。
●フィードバックは
相手が行動をどう変えるべきかに
フォーカスする。
●ネガティブなフィードバックでも、
心から感謝する。
●フィードバックを受けたとして、
受け入れるかどうかは本人次第。
●それはフィードバックを与える人、
受ける人の双方が
理解しておかなければならない。
あなたもフィードバックするし、
フィードバックされたら
それを真摯に受け止める、
その姿勢こそが
心理的安全性の礎となるのです。
とは言え、
いきなりフィードバックは
ハードルが高い
と思われるかもしれません。
東京海上ホールディングス(HD)の
小宮暁取締役社長に倣ってみませんか?
小宮氏は入社した当時、
先輩から
「上司からの命令や指示であっても、
おかしいと思ったら
3回まではノーと言い続けてもいい」
という教育を受けたそうです。
それ以降、
職場の心理的安全性の重要性を
感じているそうです。
これならあなたの職場にも
取り入れやすいのではないでしょうか。
ぜひ試してみてほシカ!