ICCコーチ養成スクール校長の野津です。
先週末ICCコーチ養成スクールの3回目の講座がありました。
100数十あるコーチングスキルの中でもトップクラスのスキルである「フィードバック」。これを使わないコーチングは考えられません。4時間かけて理解、体験しました。
フィードバックスキルとは
コーチングのフィードバックとは、相手から感じた事実を相手に返すことです。コーチの意見や感想を言うことではありません。
20数年前の話ですが、フィードバックに関して今でも印象に残っていることがあります。
その日、米国コーチがフィードバックを教えてくれました。日本にコーチングが入ってきて2,3年経っていましたが、その日初めて披露されました。
コーチ曰く「日本人は真実を話すのが苦手でしょう!」
確かに、日本のコミュニケーションにはフィードバックに該当するものがありません。
日本はハイコンテクストで世界1位です。
ハイコンテクストは、言葉ではなくコンテクスト(文脈)に頼るコミュニケーションスタイルのことです。暗黙のルール、阿吽の呼吸、空気を読む、忖度などが推奨される文化です。いかに日本文化がハイコンテクストであることがわかります。
フィードバックスキルのポイント
事実を話すのが苦手な日本人が、会話の中で事実を伝えるにはどうしたらいいのでしょうか。
【目的】フィードバックは何のためにするのか?
- 「気づき」が生まれ「改善」に繋がる
- ポジティブフィードバックは、強みをさらに伸ばす改善
- ネガティブフィードバックは課題を改善する
【効果的なフィードバックの要素】
- 事実の指摘
- 具体的である
- 簡潔に要点を示す内容である
- タイムリーである
- 個人的な感情や価値観、要望ではないこと
- 感じる雰囲気
【語尾に注意する】
- 〜していました(しています)
- 〜でした(です)
- 〜伝わりました
- 〜聞こえました
- と言ってました(言ってます)
【フィードバックするポイント】
- キーワードを拾う
- 要約、オウム返しをする
- 直感に従う(違和感や矛盾を感じた時)
- 表情、声のトーン、エネルギーの変化
- 区別して聞く
前述の米国コーチのフィードバックのデモコーチングを見た時、「えー」「そこまで言っていいの」「クライアントが怒らないのか」と、会場中が大騒ぎ。
しかし、クライアント役は「目標に対しての真剣さが増した」「大きな気づきがあった」とシェアしてくれました。私自身、その時の衝撃から、本場のフィードバックを意識して使うようになりました。
誰か私のフィードバックを体験したい方はいませんか?
ICCでは、講師のデモをたくさんお見せしています。プロコーチの技を体験したり、見たりすることも大切な学びです。