ソフトバンクホークスの
武田翔太選手や千賀滉大選手を
育てた倉野信次コーチの指導方法が
「まさにコーチング!」なので
ご紹介します。
■欠点でも修正しない
コーチは自分なりの理論を
持っていて、欠点が目立つ場合、
どうしても修正させようと
してしまいます。
しかし、無理にフォームを
修正させようとすると、
自分の投げ方を忘れてしまい、
これまでの良いパフォーマンスを
思い出せなくなりかねません。
正しい投球フォームは
こうあるべきという考えは
持たないようにしているそうです。
◼短所は目立たなくする程度で十分
倉野氏は選手の短所は、
できるだけ目立たないようにするだけで
十分だと考えています。
なぜなら、
短所を修正させようとすることで
長所も同時に消えてしまい、
結局何も残らないということが
起こりがちだからです。
苦手さ(短所)を
意識させてしまうことで
本来持っている力や自信まで
失わせてしまう可能性もあります。
短所に目を向けるより、
自分の代名詞はこれだ!と言えるような
オンリーワンの武器を見定めて、
まずはそれを徹底的に強化していくことが
重要だと考えています。
コーチングでは、
「人は誰でもそれぞれの良さ(能力)があり、
無限の可能性を持っている」
と考えます。
その人から最高のパフォーマンスを
引き出すためには、
その人が最高のものを持っていると
信じなければなりません。
時に、コーチ(指導者)は、
自分の経験や理論から
相手(選手、部下、クライアント、子どもなど)を
自分の考える方向に誘導してしまいがちです。
しかし、指導者側からは
欠点だと思えることでも、
それは本人にとっては欠点ではなく
最良のパフォーマンスなのだと捉え直すことで
この誘導を避けることができます。
「正しいやり方はこれだ」
「それは間違ったやり方だ」
という思い込みをなくすことが大切です。
相手の能力を最大限に引き出すために
コーチにできることは、
欠点を改善することではなく、
相手の可能性を信じて、
その人が持つ武器(長所・強み)に
目を向け続けることです。
絶対大丈夫
野津浩嗣